今回の制度改正でもっとも大きなポイントは、「介護予防サービス」がスタートするという点。
大きくは、要介護認定の段階に「要支援1、2」が新たに加わり、「要支援1、2、要介護1~5」という7段階の認定が行なわれる、「要支援1、2」に該当した人には、新たに設けられた「介護予防サービス」が提供される、という流れになる。
介護予防サービスは、予防プランの作成まで含めて13種類(やはり新設の地域密着型サービスの介護予防版まで含めると16種類)
となっている。
なお、すでに旧制度で要介護認定を受けている人は、認定の更新(おおむね6ヶ月後)まで今のままの要介護度とサービスが継続される。
・要支援認定からプラン原案の作成まで
まず、要支援1、2と判定された人には、最寄りの地域包括支援センターから重要事項説明書が交付され、「介護予防の詳細」について説明がなされる。
そこで「介護予防サービス」を受けることに同意すると、所定の書類に必要事項を書き込んだうえで、予防プランの作成に関して地域包括支援センターと契約を結ぶ。地域包括支援センターというのは、06年4月からスタートする新しい機関である。
中学校区に1つの割合で配置され、介護予防プランを作成するほか、介護に関する様々な相談や高齢者の権利擁護などについての業務を執り行っている。予防プラン作成の契約を結ぶと、センターに勤務する保健師が訪れ、利用者に対していくつかの質問を行う。
主な内容については以下の通りで、この一連の調査を、介護予防アセスメントという。
趣味や家族関係、1日の生活の過ごし方など(利用者基本情報)。バスや電車で1人で外出しているかとか預貯金の出し入れをしているかといった、日常生活に関する25項目の簡単な質問(基本チェックリスト) 利用者の日常生活や対人関係などについて、本人や家族がどんなことを望むか(本人・家族の意欲・意向)保健師はアセスメント情報を整理し、主治医からの意見書などを加えて、どんな予防サービスを、どの程度提供すればいいをを分析する。その後、利用者と相談をしながら必要なサービスを決定してプラン原案としてまとめる。ちなみに、アセスメントやプランの原案を作成する部分までは、地域包括支援センターから民間のケアマネジャーに委託されることもある。
ただし、予防プラン作成に支払われる報酬は大変安いため、ケアマネジャー側が委託を断るケースも増えてきそうである。 そのため、介護予防の初年度は、地域包括支援センターの業務が手一杯にプラン作成が滞ることも懸念されている。
・プランの確定とサービスの開始
プラン原案が作成され、サービス内容が決まってくると、各サービスにかかわる担当者が集まって会議を行う。
ここで各専門家の意見を取り入れながら、最初のプラン原案が検討・修正され、最終的な介護予防サービス計画(予防ケアプラン)が完成する。
完成したプランは利用者やその家族がチェックすることになるが、利用者側の意向が「課題」や「目標」に反映されているかを確認したいものである。
疑問があったり、「これは私の望んでいる生活と違う」と感じる部分が遠慮なく申し出るようにしよう。プランはA3サイズの用紙に横長に記されている。具体的に利用できるサービスは、用紙の右端にある「支援計画」の部分に記されているので確認しよう。
保険の中で「介護保険」のサービスを受けたい場合は、利用者が介護を要する状態であることを認定される必要がある。本人または家族が、該当する市町村(保険者)へ要介護の認定を申請する。
認定が降りた場合、利用者は、要介護認定の結果により、定められた支給限度額の範囲内で希望するサービスを組み合わせて利用できる(介護保険の指定を受けているサービス提供事業者と契約)。
サービスの利用者は、サービス費用の1割を事業者に支払う。
サービス事業者の種類には、在宅でのサービスと、施設に入所してのサービスがある。
在宅でのサービスには、訪問介護(ホームヘルパーが家庭を訪問し、食事、入浴、排泄の介助や、日常生活の手助けを行う)、リハビリテーション、訪問入浴介護、福祉用具の貸与(車椅子、ベッドなど)など。
施設に入所してのサービスは、要介護と認定された人が利用でき、介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)、介護老人保険施設(老人保健施設)、介護療養型医療施設(療養病床など)などがある。
[ 介護保険の種類と利用法 ]
【かいごろうじんほけんしせつ】
病状の安定している利用者が介護老人保健施設(福祉施設と医療施設の中間の機能を持つ)に入所して受けるサービス。
[介護用語集]
【かいごろうじんふくししせつ】
在宅介護でむずかしい寝たきりや痴呆といった人が対象。施設では生活全般にわたる介護、リハビリテーション、レクレーションなどのサービスを受ける施設のこと。
[介護用語集]
【かいごりょうようがたいりょうしせつ】
病状の安定している長期療養が、必要な利用者が、療養型病床群(介護の病棟)を持つ病院などに入院して受けるサービス。
[介護用語集]